五島手延うどん協同組合プロモーションビデオ「五島うどん~麺匠が紡ぐ奇跡の物語~」
「五島うどん~麺匠が紡ぐ奇跡の物語~」制作秘話 Part02
「幻の五島うどんを世界へ」を合言葉に、五島うどんの魅力を世界にPRしていくために五島手延うどん協同組合が制作しました、プロモーションビデオ「五島うどん~麺匠が紡ぐ奇跡の物語~」。
第1話「五島うどんの発祥」・第2話「製麺工程」・第3話「麺匠のこころ」の3本柱で構成され、千数百年の時空を超えて現代に受け継がれる「小さな島の大きな奇跡の物語」を綴ります。このビデオは今、国内外で開催される物産展会場などで放映されています。
「五島うどん~麺匠が紡ぐ奇跡の物語~」第2話の「五島うどんができるまで」は、山深い上五島の地に佇む浜崎製麺所で、日の出前から延々13時間の密着取材をもとに編集したものです。映像の中では、この道一筋の麺匠・浜崎祥一郎が、五島うどんの製造工程を穏やかな語り口で解説します。その映像は、月明かりの中で製麺所に灯りが点るところから始まり、作業が佳境を迎える午前8時頃、山道を元気に登校する子どもらの姿を捉えるなど、上五島ならではの平穏な日常光景も紹介しました。
妥協を許さない島の職人魂が「美味しいうどん」を守る
五島うどんの麺づくりは、早朝、その日の天気を読むことから始まるといわれ、生地を練り上げる際に用いる海塩と水の配分量は、その時の温度と湿度によって微妙な匙加減が求められます。浜崎は「気温の低い冬は、水を多くして柔らかく練り、気温の高い夏は、水を少なくして堅めに練っています。麺づくりは気温が、すべてを左右し、水を一定にしても毎日、同じ麺はできない」とした上で、職人の手の感覚が美味しい五島うどんを作る決め手になる、と強調しました。
長時間に及んだ撮影では、現在、機械が一部、導入されているものの、随所で熟練職人の手際のよい作業光景を間近に見学することができました。ミキシング(生地の練り上げ)・はたかけ作業・乾燥作業中の箸入れ・品質検査・結束・梱包作業……。
一昔前までは、手間隙のかかる、これら一連の作業はすべて、上五島の家々で、人の手によって行われていたと聞きました。
五島うどんの特長について、インタビューの中で浜崎は、棒状から紐状へと生地をだんだん細くしていく過程で繰り返し行う「熟成」が、麺づくりの命であることを一番に強調しました。
収録を終えたあと、一昼夜にわたる乾燥作業では、夜中に何度も起きて、真っ暗な作業場に出て、麺の仕上がり具合を確認することが何度もあると、目を細めながら語りました。
五島うどんが、食べた人を魅了する理由は、時間と手間隙を少しも惜しまない麺職人のこだわりの心と、麺づくりに傾ける、わが子同然の愛情にあることを実感したコメントでした。
この島で日々、美味しいうどんが生産されているのは、早暁から額に汗して働く麺職人の、妥協を許さない、人知れぬ努力の結晶であることを第2話では伝えています。
(文中敬称略)
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